🌞日陰穴から独り言🌚

主観をテキトーに書き連ねる脳内整理ブログ

『3年目のデビュー』備忘録

 

『3年目のデビュー』を観て個人的に思ったこと。

チョー主観で的外れの可能性があるので注意。

 

印象に残ったシーン

 メンバーが泣くシーンはたくさん流れたが、ささくが流す涙はどれも他のメンバーとは少し違う意味が含まれていて、なおかつメンバーと一緒になって泣くのではなく一人だけで泣いているシーンが比較的多かったように思う。それはいわゆるTIF事件に代表されるように、最年長でキャプテンという立場によるものなのかもしれない。映画では柿崎芽実の卒業セレモニーにて、メンバーが一列に並んでスピーチを聞く中、一人涙を拭うシーンがあった。その表情からは悲しさや寂しさといった、一時に感じる強烈な感情ではなく、「卒業を食い止められなかった」ことへの後悔という、キャプテンを担う者として一生背負っていくであろう念に駆られていたように見えた。

 

 彼女の卒業発表に対するメンバー達の反応は当時のブログで見ることができるが、卒業する理由が理由だった割には同様の理由で卒業する一般的なアイドルよりかなり暖かく送り出されていたように思えたのが当時の自分の率直な感想だった。彼女の卒業についてネットでは「復帰希望派」と「卒業やむなし派」に大きく分かれていたが、卒業発表時のメンバー達のブログを見る限り、ファンがどうこう言うレベルのものではないくらいにメンバー達自身が復帰を望んでいたように個人的には感じていた。そして今回の映画でメンバー達の反応を実際の映像で観ることができたわけだが、想像をはるかに上回る暖かさだった。厳しい言葉もあったのかもしれないが、休業発表と共に謝る彼女に「ダンスの練習するんだよ!」と復帰を見据えた言葉で送り出し、卒業発表時はみんなで囲んで頭を撫でて涙し合ったり、卒業後にもこの映画の宣伝SHOWROOMで彼女の名前を挙げて卒業時の変化について触れたりしていた。これだけのメンバー達の反応を観て、メンバーの進退についてはファンとはいえグループの外野の人間がとやかく言うものではないし、とやかく言うこと自体がいかに不毛で失礼なことか痛感した。まぁネットだし別に個人の自由でいいんだけどね。

 

  • 青春の馬振り入れ時のメンバーの涙

 『青春の馬』の振り入れ時、振り入れだけで泣いたという話は当時のブログかメッセージで知っていたが、正直「さすがに盛ってるだろ」と思っていた。しかし実際は本当に振り入れの最初の手本を見ただけで泣いていた。しかも一人じゃなく多くのメンバーが。まるで魔法のようだった。映画の映し方的には復帰したひよたんが前に出てくるダンスパートに感動して涙していたように見えた。振り入れ後と思われるタイミングでのインタビューで齊藤京子は「日向坂の新しい方向性が見えた曲だった」と語っていたが、それは歌詞や曲調といった音楽的な要素についてだけでなく、「復帰メンバーの手を取って再び一緒に踊る」という、グループとしての一体感の強い日向坂を象徴するという意味での発言でもあったのかもしれない。

 

 

思ったこと

  • アイドルがゴールでいい

 メンバーのグループ愛がすごく強いことは日向坂ではもはや当たり前だが、今回の映画では「改めてグループを離れたくないと思った」という主旨の発言が多くて普通のことだけど本当に良いグループだなと思った。正直なところ、最初に好きになったアイドルがAKBな自分からすると、AKBが「将来なりたい自分になるためのステップ」というテーマで作られたグループであるため、ゴールが「アイドルになること」であることは良くないことだと刷り込まれている節があった。シビアに人気順を貼り出し、絶対的な人気ピラミッドで全てが決まるAKBでは、オーディションに合格して満足し現状に甘んじているような、「アイドルがゴール」になってしまっているメンバーはダメだと、そういう風潮がメンバー側にもあることは明らかだった。そのため、センターを務めるこさかなが「ひらがなけやきに入りたい」という動機でグループに加入したことは個人的には結構衝撃だった。実際、日向坂を応援していて、このグループで楽しく活動する以上にやりたいことってあるのだろうかと思うことがある。もちろん年齢的なことや個人としてのゴールの変化があるとは思うが、これだけのグループ愛と一体感を見せつけられると、終わるならずっとこのメンバー達のまま日向坂を終わらせて欲しいとさえ思えた。まぁ無理な話だろうけど、そんな新しい形が生まれることへの淡い期待を抱きながら応援し続けていきたい。